その人の機根に合わせて、話をして行く事の難しさは、人を指導教育した事がある人には良く理解してもらえる事かと思います。
その人の機根に合わせるには、その人達の心の諸相が理解出来なければなりません。
心の諸相を理解するには、ある程度の認識力の高さが必要となります。
壇上に立てば、観客席の皆様の顔が認識出来ますが、同じ観客席に座っていたら、近くの人達の顔は認識出来るけれど、遠くに座っている人達の事までは見ることは出来ません。
つまり同じレベル、同じ土俵に居たのでは、心の諸相を認識出来ないから、一段上に立てなければダメだと言う事になります。
ですので、本当の意味での対機説法を行うには、自分が他の人に比べて一段も二段も上の、心の成長が必要と言う事になります。