偶然と必然

偶然と必然

私達は幸運については「偶然でも起きてくれる」事を願います。他人の不幸な出来事については客観視出来るので「ああなったのは自業自得だ。必然だよな。」と言う事が多いかと思います。でも本当はその逆なんです。幸運は必然によって生まれ、不運は偶然によって生まれます。「は〜何言ってんの?」と言われてしまいそうですが、ご自分の幸不幸をよくよく思い返してみると分かる人には分かるかと思います。いつも幸運に恵まれている人達は、何にでも粘り強く、物事に対して素直で、失敗からでも何かを学び取っています。ですから彼等にとって幸運はなるべくして成っている必然なので...
相談しない

相談しない

日本では年間2万人以上の人達が、自らの手でこの世を去っています。自殺とは発見されてから24時間以内に亡くなった方の死因ととなりますが、24時間を過ぎて亡くなった場合は自殺とはならないそうです。となると実際のところは、もっと多くの方々が自ら命を絶っている事になります。また高齢者の孤独死も年間7万人近くにもなっていると推定されているそうです。私の72才だった叔父も脳溢血で亡くなってから3日後に発見されました。いわゆる孤独死になるかと思います。「日本人は周りの人達に相談しない国民性がある」と言われています。自分も含めて多くの方々が「家族にも...
人としての器

人としての器

「心の中で考えることは、自分自身の事なのか、それとも自分以外のことなのか?」をよくよく考えてみると、自分の器が分かると言います。自分のことが8割以上ですと大体が自己中の器。あまり他人の事は考えていないからそうなりますよね。5割以下ならば、他の人から「良い人」と言われている方が多いそうです。人は願いごとをする時には、大抵は自分の事を願いますが、中には家族や他人様の事を願う方々もいらっしゃいます。どちらが良いとか悪いとかではなくて、何を願い、何を常日頃から考えているかで、その人の「人となり」が出来上がってきます。つまり「人は、その人が考え...
宇宙のスイッチ

宇宙のスイッチ

「はじめに言葉ありき」とは新約聖書「ヨハネによる福音書」第1章の言葉ですが、松下幸之助翁は良くこの言葉を引用されました。何事にも最初はあります。初めて行う事業。初めて出逢う人。初めて経験する事柄。その時には、大きな緊張、止めどない不安もある事でしょう。それでも「とにかくやってみよう!」「はじめまして!初めてですが宜しくお願い致します。」「チャレンジしてみよう!」と頑張ってみようと、上記のような言葉を発したのではないでしょうか。言葉は何かを初める時のスイッチであり、リモコンなのです。誰でも初めての時は、何からしようか迷います。でも「やっ...
大きい者ほど

大きい者ほど

世の中には、自分の素晴らしさを上手に自慢出来る人達が数多くいらっしゃいます。「私はこんなにお金持ちなの」「私はこんな有名人と知り合いなの」「私が命令すれば数千人、数万人の人達が動く」など、その自慢に際限はありません。そうした人達を批難批評する達も沢山いらっしゃいます。「親から受け継いだ地位や名誉じゃないか。所詮、自分で勝ち取ったものじゃないだろ。」「どうせ他人を泣かせ、苦しめて手に入れた財産だろう。裏を暴いてやる。」などと言ってSNSなどで誹謗中傷を繰り返す輩もおります。私から診れば、どちらも「同じ穴のムジナ」のように思えます。「大き...
でくのぼう

でくのぼう

日本人の多くが利口な人になってきたようですね。利口な人は、頭の回転が早いし、仕事も早い、情報収集能力にも長けていて色んな事を知っている…でも、いつでも自分本位、他人は他人。所詮自分のことは分からないし、分かろうとしない…そんな一見賢い人が増えてきている気がします。宮沢賢治の中に出てくる「でくのぼう」は全く反対の人物です。欲はなく、いつも静かに笑っていて、自分を勘定に入れず、病気の子供がいれば行って看病してやり、日照りの時には涙を流し、寒さの夏はオロオロ歩く…そんな「でくのぼう」は、今の世の中だとアホだバカだと言われてしまうのでしょう。...