つい最近まで、場所によっては今も、日本の何処かの村々や町でも行われているかと思いますが「お裾分け」。
「ちょっと貰い物したので、お隣さんにお裾分け」
「料理を作り過ぎてしまったので、ご近所さんにお裾分け」
こんな日常が一頃は良くみられました。
よそ様が作られた料理を楽しむなんて、今の世の中では難しいかも知れません。
余程の信頼関係成り立っていないと、いや信用していても「友人のお母さんが作ったおにぎり」すら口に出来ない人たちもいるくらいですから…日本もだいぶ変わりました。
もともと日本人は「おかげさま」と言う言葉をよく使いました。
「あなたのお陰で私はこうして生きています」と言う意味が込められた大和言葉ですが、本当はもっと奥が深い言葉です。
「人間は自分一人では生きていけない。だからこそ陰日向になって自分を支えてくれる人達に、常日頃から感謝の想いを持ちなさい」
そんな想いでできた「おかげさま」。
お裾分けに対しても、いただいたら「ありがとうございます」と返し「いえいえ、お互い様。おかげさまですから。」と答えていました。
元日の能登半島の震災においても、きっと多くの方々が「おかげさま」「お互いに頑張りましょうね」と言う素敵な言葉をたくさん使っていらっしゃるのでしょう。