この話は、あるシングルマザーで頑張っているお母様からお聞きしました。
5歳にもう直ぐなる娘さんが「字を教えて!」と毎日のように彼女にせがんできたそうです。
「そう言う年頃かな」と思った彼女は、仕事と家事の合間を見つけては娘さんに、ひらがなを教えてあげました。
家庭内での字の勉強が暫く続いたある日、保育園の先生から連絡が来ました。
「〇〇ちゃんが先程、神様へのお手紙を書いたんですが、いまお読みしてよろしいでしょうか?」
何か良くない事でも書いてしまったのか思い
「うちの娘は、なんて書いたんですか?」
少し戸惑いながらも先生にお聞きしました。
先生はゆっくりと電話口で、神様への手紙を読み始めました。
「かみさまへ。もっともっと、ままのいうことをきいて、いいこになるから、パパをかえしてください。」
私は電話口で、ただ泣くことしかできませんでした。
娘は、5ヶ月前に交通事故で亡くなったパパのことを返して貰いたくて、字を一生懸命に勉強したんだ。
だから、あれほど落ち込んでいたのに、字を習い始めてからはパパが生きていた頃のように、元気になったんだと理解しました。