19世紀のアメリカで流行った思想に「ニューソート(光明思想)」がありますが、その騎手となったのがラルフ・エマーソンです。
彼はスウェーデンボルグ神学に影響され、後に「超絶主義」を立ち上げて行くことになります。
また彼の思想は、リンカーン大統領にも影響を与え、奴隷解放においても思想的バックボーンとなりました。
彼の説いた超絶主義は簡単に言うと「人間の持つ善を信じて、その光をもって世を照らして行けば、世の中は必ずユートピアは建設できる。」としておりました。
こうした思想、考え方を元に「ニューソート思想」が全米に広がって行ったのです。
キリスト教は「人間は罪の子である」的な考え方が強く「穢れているから不幸が来るのだ」と言う思い込みもあったので、中々明るい気持ちで暮らす事が出来ない人が大勢いた時代でもありました。
そこに「あなたは神の子であるからこそ、穢れてはいない!あなたには素晴らしい光が満ちている!」と言う思想は「罪の子思想」にどっぷりつかった人達に勇気と希望を与えました。
やがてこうしたニューソート思想は海を超えて欧州や日本にも渡って来ました。
そして坂本龍馬、吉田松陰らにも影響を与え、明治維新の原動力となり、突き進んで行ったとされています。
謂わば明治維新の震源地は米国のエマーソンにあったのです。