新しい事に挑戦したり、初めての人に出逢う時には、誰しもドキドキする事でしょう。
そのドキドキは若い頃の方が大きかった気がします。
歳を経る事に、ドキドキ感が薄れて行く感じがします。
それは少し悲しい事ではありますが、それだけ人生の経験が増して、新しい事が少なくなっている証でもあるように思えます。
人生何十年も生きていると、大抵のことは経験しておりますし、新しい事でも「初めて事だけれど、これは〇〇に似ているから、多分こう対処すれば大丈夫。」と推測がハズレなくなって来ます。
こうしたことは経験による智慧ですが、この智慧も「誰もが歳をとったから同じように判断できるとは限らない。」と言うところがポイントとなります。
同じ60歳でも、ある人は智慧深く物事の道理をわきまえている人もいれば、「自分のことだけ家族のことだけの事を考えて、その他の人の事は二の次」という人も居ます。
この差は何処から生まれて来るのでしょう。
育った環境?生まれながらの性格の違い?
それもあるのでしょうが、私はそうした生まれ持ったもの以上に「それまで何を経験して来たか?」が重要な気がしています。
ただ漫然と歳を重ねて来た人と、苦労に苦労を重ね他の人の人生の何倍も耐えて生きて来られたような人とは、その方の言葉の重みや響きが違います。
「燻し銀のような輝き」と称されるような、なんとも言えない奥深い心の輝きは、その方の雰囲気にも現れて来るし、その方の言葉の響きにも現れてくるものでしょう。