キブツの歴史は、1909年帝政ロシアの迫害から逃げた若いユダヤ人男女の一団が、パレスチナに帰って最初のキブツ「デガニア」をガラリア湖畔に作ったことから始まります。
現在ではイスラエル国境地域を中心に約270のキブツが存在しています。
人口のわずか3%に過ぎないキブツで、イスラエルの農産物の40%が生み出されています。
キブツは人類史上、唯一成功した社会主義の組織と言えます。
崩壊したソビエト連邦など社会主義国家においては信仰がありませんでした。
一方キブツには、ユダヤ教と言う信仰が根付いています。
信仰持つ人々によるユートピア思想は、信仰の元に平等であり、それぞれが誰かの役に立つ事で生きがいと社会的システムを維持しています。
年老いて農作業などの労働が厳しくなれば、自分のできる範囲で家事や子育てを手伝ったりして、キブツの役に立っています。
ですので、キブツ内ではお金を目にすることはありません。
お金が無くても、老若男女が豊かに生き生きと暮らしています。
お金がなくても成り立つ世界が、キブツにはあるのです。
まるで縄文時代の日本のように、困っていればお互いに助け合う社会です。