とある欧米からの旅行者が、ある国の田舎町に観光で訪れた時のお話です。
旅行者は湖で漁を営む若者に話しかけました。
「君は一日にどの位の時間、漁に出ているの?」
「そうだなぁ。大体4時間くらいかな」
「あとの時間は何しているの?」
「家に帰って子供と遊んだり、奥さんと食事を楽しんだり、たまに一緒に釣りをしたり、夜は友人とお酒を飲んで踊りまくるのさ。」
「そりゃあ、時間が勿体無いね。あと4時間働いて、魚をいっぱい取って売れば、大金持ちになれるのに。」
「金持ちになってどうするのさ?」
「会社を作って大きくして、株を売って、その儲けで昼間から奥さんとワインでも飲んで、子供達と好きなことして、友人とワイワイ楽しむのさ。」
「そうなるのに、何年くらい掛かるの?」
「そうだなぁ…20年くらいかな。」
「だったらいいや。だって同じことを今もしているから。」
この話は「人は今ある幸せを見失いがち」と言う教訓を教えてくれるのと同時に「人によって人生と言う時間の使い方が違う」と言う意味も教えてくれます。
「金持ち=幸せ」と考える人達が大半かと思いますが、どれだけお金があれば幸せに感じるのかは人それぞれという事なのでしょう。
「いつかなれるかもしれないお金持ちよりは、貧乏でも今と言う時間を幸せに生きる」方が、人生を有意義に楽しめることが出来るのかもしれません。