私も若い頃そうだったので、なかなか言い難いことですが、若者達の多くは生きる事に急ぎ過ぎていて、まるで「短距離走の様に人生を走っている」ような気がしてなりません。
「同期よりも早く出世したい」「早く結婚して子供が欲しい」「若いうちに働いて中年以降は楽して暮らしたい」とか、様々な夢や目標を持って頑張っている方を目にします。
しかし歳を取って気がつくのは「人生、短いようで長いので、長距離走を短距離走の様に走っていては、ゴールまで持たない」という事です。
人生をマラソンに例えたら、走行距離は42.195kmもあるのに、100m走の様に走っていては、途中でバテてしまい完走すら出来ないし、入賞もおぼつかなくなってしまいます。
「いつ死ぬか分からないから、いつでも全力で走るのさ」とカッコよく言う人もいるけれど、そう言う人ほど若い内に病気になったり、身体を壊したりしてしまったりしているようです。
「歳をとって楽をしたいから今働くのさ」的に頑張っているように見えますが、そもそも健康でなくなったら、その後の人生も辛いことになるでしょう。
それでも100m走の様に42.195kmを走れ切れば、それは超人でしょうが、そんな人が過去何十年も出て来ないから、マラソン大会でも2時間程度の記録なのでしょう。
人生も全く同じで、どんなに生き急いでも、せいぜい縮める事が出来る時間はたかが知れています。
どんなに頑張っても他人の10倍の人生を歩める訳もありません。
また、そんなに生き急いでも、人生は楽しめないのではないでしょうか。
短距離型の人生を歩いてきたから私だからこそ、そう想います。