「魂魄(こんぱく)」という言葉は、多くの方が知らないでしょう。
しかし、かつての中国ではよく使われていた言葉です。
魂とは、日本語で言う「たましい」ですから、人間における中心核と言えるものです。
「魂が抜けると死んでしまう」と日本ではされていますが、中国では「魄(はく)」の方も抜けないと、死んだことにはならないとされています。
例えば、夢の中で魂が抜け出し、霊界に行くことはありますが、魄まで身体から抜けてしまうことはないようです。
と言うことは、「魄」とは日本で言うところの「幽体」と同じモノを指すようです。
むしろ中国で言う「魂」が、日本で言う「霊体」であり、日本で言う「幽体」が、中国で言う「魄」であるようです。
ややこしくなってきましたが、要は「魄」や「幽体」とは、肉体に近い魂の影の様な存在で、「魂とか霊体」と身体を繋ぐ「中間体」のような役割をしていると考えられます。
従って、魂が霊界へ完全に行ってしまい「死」を迎える時に、幽体すなわち魄も身体から離れてしまうと言うことです。
だから「幽霊」と言うのは、霊界へ一緒に行けない幽体や魄のことを指していると考えられます。