歳を取ってくると「健康の不安」や「経済的な不安」あるいは「孤独への不安」で押し潰されそうになります。
特に「経済的な不安」は年金問題にも関わってくるばかりではなく、「孤独への不安」とも関係しているので、より深刻さが増します。
2017年に105歳で亡くなられた日野原重明先生は
「結局のところ、老後の経済問題は人間関係論になるんだ。若い頃から人間関係作りをしなければいけない。
人間関係作りへの手間と時間を惜しんだ人は、老後が孤独だし、経済的な不安を抱えることになる。
少子化の中で、子供や孫に助けて貰うと言うことは彼らの負担にもなるし、それが原因で争いが起きてしまうこともある。
だったら、10,000人くらいの人に尽くして奉仕して、その人の為になる事をやっていれば、誰か1人ぐらいは助けてくれんもんだよ。」
と仰っておられました。
10,000人に奉仕するような気持ちで生きていれば「あの人が困っているのならば、助けてあげたい」と思う人も出て来ることでしょう。
見返りを求めて他人に奉仕している訳ではないけれど、「他の人のために生きていれば、最後は感謝されてこの世を旅立てる」と言う形は、これからの高齢化社会を考えると、社会全体の底上げと、生きる上での人助けのシステムとしても有効であると考えられます。