仏教の教えから生まれた坐禅は、もともとは瞑想や公案(人生の問題や課題)を、心の内で考えて行く時に必要とされる「静かな状態を保つ」ことから発生しました。
のちに、達磨大師が中国に禅宗として伝えてから日本にも伝わって来ました。
今では外国から、この坐禅を勉強するために来日する人達もいらっしゃいます。
坐禅の目的は「悟りを得るため」とか「平常心を養うため」とか言われておりますが、真の目的は「不動心の獲得」と仏陀は語っています。
もともと仏教は「人生の苦しみや迷いの大部分は、心が揺れることに起因する」としている為、「揺れない心を創るためには、どうしたらよいか」がテーマになっています。
不動心が出来てくると、非常に安らぎの気持ちが強くなって来ます。
また力強さも出てきて、頼り甲斐がある様な感じに、周りから見られる様になります。
「どの様な困難にも打ち勝って行く」と言う姿勢や、動じない信念といったものは、指導者としての器にも繋がって行きます。
指導者の指導者たるゆえんは、少々の波風で心が揺れず、問題をドーンと跳ね返していく力を持っていることです。
その根源にあるものが不動心です。