自分の努力とアイデアが世の中に認められ、一躍、風雲児のように脚光を浴びる人達がいます。
しかし、そうした人たちの中には、自分の力に酔いしれ、他の人達への感謝を忘れて、天狗になってしまう人達もいます。
こうなると早晩、転落が始まります。
最初は「蝶よ花よ」と集まってきた人達も、翳り始めると蜘蛛の子を散らすように、サッと周りから居なくなります。
そうしてスターダムからの転落が始まります。
こう言う状態になると、上り詰めたのが早ければ早いほど、下り坂も急になります。
天狗の一本下駄は登るには適していますが、下るにはストッパーが効かず、アレヨアレヨと瞬く間に落ちて行きます。
こうした転落する人生から、自分の身を防ぐためには、「平凡からの出発」を意識して行うのが良いとされています。
「私は平凡な人間だから、とにかく人の何倍も時間を掛けて努力しよう!」と思っていると、謙虚な気持ちになれます。
また少し成功しても、「周りの人のお陰で成功した。」という気持ちになり、周りの方々に感謝の想いを持って接することが出来ます。
こうした方々は、転落しません。
何故なら一歩一歩、自分の歩む道を確かめながら、ゆっくりとした道を選んで登っているので、転落するような急な道は選ばないからです。
周りの花木を愛でながら登る人は、草花に対して感謝の気持ちを持ちながら、景色を楽しみ登ります。
そうした人は、遭難や道に迷うことは無いと祖父に聞いたことがあります。
早く早くと頂上を目指したり、他人との競争に明け暮れると、道に迷って転落してしまうという事なのでしょう。