ユートピア論(理想郷論)はトマス・モアから始まり広がって行ったとされていますが、本来は「ユートピア思想は人間がうまれた時からある」と言っても過言ではないと思います。
自分一人で、無人島にでも住んでいればユートピアも何も関係ないでしょうが、人が増えるにつれてトラブルや争いも起きて来ます。
人口がもっともっと増えてくると、最初のうちは上手く行っていた人間関係などもだんだんと複雑になって行きます。
こうして人は最初の頃の、誰とでも仲良く暮らしていた頃に戻りたいと思うようになり、それがユートピア(理想郷)となって行きました。
そのユートピアを取り戻すには、どうしたら良いかということになりますが、科学技術が発達しても、社会インフラが素晴らしくなっても、ユートピアにならない事は、現代をみれば分かります。
答えは「自分自身の心」にあると賢人たちは教えてくれています。
「貴方たちは、心正しい人でなければならない」
「貴方たちは、愛が普遍的なものであり、地上最大の価値を持つものだと思わなければならない」
「貴方たちは、富というものが、この地上の繁栄の為に現れているものだと肯定しなければならない」
「貴方たちは、人類全てが幸福になっていく事が、自分の幸福を増幅させていく為の基礎になっているという事を信じなくてはならない」
「貴方たちは、公的な生きがいに目覚めなければならない」
と言っています。
では、そうなる為の方法論については「ごく自然な『素直な心』になれば、ごく自然に与えられるものでもある。」と教えてくれています。
つまりは、「こうした賢人達の教えを素直に理解し、実践することだ。」と言うことなのでしょう。
それが中々難しいので、修行の様に捉えられてしまうのでしょう。