鈍感力は若いうちは「そんなの必要あるか」と言う感じですが、段々と歳を取ってくると、その重要性が身に染みて分かって来ます。
会社が大きくなればなるほど、色々と失敗が出て来ます。
そうなると周りの人達は、情け容赦なく攻撃してきます。
こういう時に「もつか、もたないか」が胆力の問題になってきます。
正直いって、社長が全ての製品や商品に責任を持てるわけがありません。
「何処でどんな風に作っているのか」「どこでどんなミスがあったのか」など分かるはずもないけれど、それで「亡くなった人が出た」「病気や事故が起きた」となれば、黙って辞めるのはトップの仕事であるのです。
部下としては、トップが黙って頭を下げて辞めなくても良いように普段から気をつけて、一生懸命に安全性とかに気を付けるようになります。
何処かの社長のように「部下は悪くはありません。悪いのは私達です」と泣いて謝った社長がおりましたが、それでは社長と経営陣の評判が余計に下がります。
「男は黙って切腹する」くらいでないと、なかなか世間は許してくれません。
障害者の演奏発表会の時に、雅子様が同調して涙ぐんだのを、美智子様が注意されたというお話を聞いた事があります。
「泣いてはいけません。個人的には感動したのだろうけれど、障害者がやっているから涙を流したという事が、今度は健常者が演奏をしている時に泣かなかった時に、説明が出来なくなります。」と言われたそうです。
それほどに上に立つ人は、厳しい目で見られているという事です。