私達は、赤ちゃんの時からずっと、失敗をしては学び、また失敗をして反省しながら生きています。
世の中に「私は一度も失敗やミスした事がない。」という人がいたら、その人は嘘つきであるか、自分の事が全然分かっていない人であるかの、どちらかでしょう。
または、よほど鈍感で自分の失敗やミスを認める事が出来ない人なのでしょう。
誰でも失敗やミスは嫌なものです。
早く忘れてしまいたいものでもあります。
しかしながら、失敗を多くした人ほど、他人の失敗に対しては寛容になれる筈です。
だって自分も失敗だらけの人生を歩んで来たから、彼らの失敗に対しても大いなる許しの目で見ることが出来るからです。
「私だって失敗した事だから、そんなにクヨクヨしないで。」と慰める事が出来るのは、自分が同じ失敗で辛く悲しい想いを持ったからこそ、その人の気持ちになれるからです。
他人の失敗に辛辣な人は、失敗やミスから逃げて挑戦してこなかった人が多いのも事実です。
失敗しそうな事は避けて生きてきたから、失敗も少なかったに違いありません。
しかし、それでは他人の気持ちに寄り添えません。
そうした生き方は賢い生き方かも知れませんが、人間的な深みや器の大きさには繋がらない事でしょう。