リーダー論として「人心掌握術」は、どうしても欠かせないでしょう。
皆んなに嫌われているようでは、リーダーシップは取れないから当然のことです。
しかし、この人心掌握を「恐怖」で行っているリーダーが多いことには、とても残念な気持ちになります。
「言った通りにしなければ、左遷する」とか「指示に従わないのであればクビだ」とか言った、恐怖で人を縛る方法は、いずれ時間を待たずして必ず破綻します。
もう一つ厄介なのが「叱れないリーダー」です。
部下達の顔色ばかり伺い、「君の言う通りだね。そうしよう。」「私の指示が足りなかったね。君は悪く無いよ。」等と、変にへつらう形で、意欲ある他の人達の気持ちも削いでしまっているリーダーは、もはやリーダーでは無く、調整役の「組織の潤滑油」にしかならないでしょう。
もちろん歯車が回るためには、潤滑油は必要ですし否定はしませんが、そもそも潤滑油的な役割しか担っていないリーダーが、組織において必要な訳ではない筈です。
本当に相手の成長を願って行う「叱る」という行為は、イジメとは違います。
パワハラ、グレハラなど探せばキリがありませんが、叱る側も叱られる側も、どんな気持ちでいるのかが大事であり、その行為そのものは色がつき過ぎては行けないということなのでしょう。
「叱り過ぎてもいけない、叱らな過ぎてもいけない。」その中間が、人を指導する立場の人にはやはり一番良いような気がします。