「人の悩みの25%は人間関係」と言いますが、カウンセリングをしていると「50%以上が人間関係ではないか」と思ってしまいます。
会社では、上司や同僚、部下とぶつかり、家では舅姑や子供のことで夫婦喧嘩し、友人とは仲間外れやイジメで悩んだりしています。
大抵、こうした人間関係で悩む人は「オールオアナッシング」的な人間関係、つまりは「0%か100%か。好きか嫌いか。」で、人と付き合っている人が多い気がします。
例えば上司とうまくいかない人は「上司の立場を考えず、同じ土俵に立ったつもりで意見を言い、上司が自分の意見を聞いてくれない。」と悩みます。
部下の意見を全部聞いていたら組織が回らないし、ましてや言っている事が今は実行すべき事ではない場合は、やんわりと収めようとする事しか出来ない場合もあります。
そうした煮え切らない態度を見て「あの上司は無能だ。こんな事も分からないなんて。」という具合になります。
姑が口うるさくて揉めている夫婦であれば、大抵は息子夫婦に間にお母様が入って「あーでもない。こーでもない。」と、まるで裁判官のように首を突っ込んでこようとするから、問題が拗れてしまいます。
姑であるお母様も「これは息子と嫁の問題。私は彼らがどうやって解決するか静観しましょう。」と距離を空ければ良いだけである場合が多々あります。
要は「この人とは、ここまでの距離には近づけるけれど、ここから先は余程の事がない限り近づかない。」そういった所々、その人その人での「距離感の作り方」が人間関係を上手く保つ上では、とても大切なことであると感じます。