もともと明治維新では、門閥制を廃止しようと幕府を倒し、四民平等の世の中を創ろうとしていました。
ところが、武勲に合わせて「男爵だ。伯爵だ。」と爵位を設けて、結局は特権階級の再構築を行なっただけの形となってしまいました。
これに対して、福沢諭吉は「門閥制度は親の仇で御座る。」と言い放ち、西郷隆盛は下野に降り、本来の侍の心意気を見せました。
現代を見てみると、四民平等はなされた様に見えますが、政治家においても二代目、三代目、はたまた四代目なんて感じで、世襲制になっている感が否めません。
こうした姿を明治維新の志士たちがみて、どう想うでしょうか。
「これで由」とは決して思わないでしょう。
欧米化も結構、科学万能主義もOK、唯物主義に浸るのも個人の勝手ですが、子供達や孫たちにこの姿を、そのまま継承する気にはとてもなれません。
明治維新で命を散らした志士たちも、この状況はきっと許せないことでしょう。
そろそろ、良いところは活かしつつも、悪い所は大胆に切除しなければならない世の中になって来ているのかも知れません。