勉強が出来て、素晴らしい大学に入って、立派な成績を残して、弁護士やお医者さんになったりしても、人の人情の機微、つまりは「人の気持ち」が分からないと、本当の意味で「仕事が出来る」とは言えないかも知れないと思うことがあります。
例えば、司法試験は一昔前前なら2〜3%の合格率に行くか行かないかだったので(今は40%を超えているようです)司法浪人が何千人もいて、毎日法律ばかりの勉強をして、テレビも新聞も見ず、人付き合いも極力減らして司法試験を受けていたようです。
そうして、ようやく司法試験に合格して、裁判官や検事、弁護士になるのですけれど、その中には一度も異性と付き合った事がない方もいたりして、そういう人達が離婚裁判などに携わるのですから「大丈夫かな?」と思うのは、私だけではないでしょう。
世間と言う書物を勉強してこなかった人達が、人の生死や今後の人生に大きな影響を与える仕事に関わるのですから、色々な問題が起きてくるのも仕方がないのかも知れません。
頭が良い、勉強が出来たからと言って「人間性も高い」と言えないのは、この「世間という書物」をどれだけ勉強したかに関わってくるのでしょう。