「新エレサレム教会」は18世紀にエマニュエル・スウェーデンボルグの信奉者により設立された教会です。
天国と地獄について、かなり詳細で膨大な書籍を残したスウェーデンボルグの教えをキリスト教に取り入れた珍しい教会組織です。
この教会が有名になったのは、ヘレンケラーが信仰していたためです。
彼女は三重苦を背負いながらも、女性のハーバード大学と言われていたラドクリフ女子大(現在はハーバード大学に統合)を卒業されました。
試験も点字で受けたのですが、点字の組み合わせが自分が習っていたヨーロッパ式と違って、アメリカ式で打たれていたので、読んでも分からなかったそうです。
しかし交渉して、その違いを理解して、その上で問題を解いたと言われてます。
また彼女は、英語は当然として、ドイツ語、フランス語、ラテン語まで勉強していたと言うのですから驚きです。
その語学力で世界二十数ヵ国を回り、講演して歩いたと言うことですから、健常者でもなかなか出来ないことを三重苦の彼女はやってのけたのです。
そんな彼女が信奉した新エレサレム教会ですから、さぞかし教えが旧来のキリスト教とは異なりながらも、その内容に感銘を受け手であろうことは容易に推測できます。