私達には「三大欲求」があります。
食欲、睡眠欲、性欲。
これらは、どんな人間にも多かれ少なかれ存在し、私たちの心を常に惑わします。
ただ天国には、こうした三大欲求はないとされています。
天国では、食べなくても、寝なくても、子供を産み育てる必要もないのですから。
そうすると古来から修行の意味が分かってくるでしょう。
つまり修行というのは「この世の肉体生活においては、欲が不可欠だけれども、あの世に行って霊界生活をする時には要らなくなる。それをこの世に於いて体験してみよう」と言う趣旨があるわけです。
例えば断食修行では、何も食べず空腹に耐えてみたり、夜も寝ずに座禅を組んでみたり、異性との接触を避けてみたりする様に、修行には「あの世に行った時の体験を、この世でしてみよう」と言うテーマが必ずあります。
と言うことは「修行」とは「あの世での生活を、この世で実践することによって、少しでも霊的な人間になろう」と言う努力であるとも言い換えられます。