「自分も天才だったらどんなに良かったろう」と思うことは、多々ありました。
しかし、学問や芸術、芸能の世界でも、スポーツの世界でも、天才の呼ばれる人はほんの一握り。
だからこそ、羨ましがられし、称賛もされるのでしょう。
でも、そんな彼らでも悩みはある筈です。
ある将棋界で天才と持て囃された方が、テレビに出演された時、司会者から「とある国の政治指導者」について質問されました。
「〇〇さんのことについて、どう思われますか?」という質問に、彼は「〇〇さんって、何をされている方ですか?」と答えたところ、その場にいた出演者が皆んな固まったというお話があります。
将棋については、沢山の時間を使ってきたのですが、他の世界の事については正直興味もないし、勉強もしてこなかったので知らないのは仕方がないかもしれません。
天才と言っても、全てにおいて天才な訳ではなく、ある専門領域において天才なだけで、知らないことの方が多くなるのは当たり前です。
しかしながら、天才天才と呼ばれるほど「そんな事も知らないなんて、やっぱり天才じゃないんじゃない」と言われることが、怖くなってしまいます。
と言っても、他のことを勉強したり訓練したりすると、本来の自分の専門領域のことが疎かになり、ちょっとでも成績などが落ちようものなら周りから叩かれる…そんな矛盾の中に置かれ苦しい感じになってしまいます。
若いうちから天才と持て囃されるよりは、歳を取って、そろそろ引退する頃に「あの人は天才だったかもね」と言われるくらいが、ちょうど良いのかも知れませんね。笑