節分に行われる追儺(ついな)とは、疫病などの災難を追い払うために、鬼を払う儀式のことを言います。
大晦日に行われる宮廷の年中行事として始まり、奈良時代頃に日本に伝わりました。
追儺の主な特徴は次の通りです。
⚫︎方相氏(ほうそうし)が鬼を追い払う。
⚫︎桃の弓や葦の矢、桃の杖などで鬼を追いかける。
⚫︎陰陽寮が儺祭を行い、方相氏が大声(儺声)を発し、戈で盾を3度打つ
⚫︎群臣が鬼を追いかけ、鬼は四門を回り、滝口の戸から逃げ出す
この儀式には桃の木が使われます。
ここで、桃太郎のお話を連想された方もいらっしゃるかと思います。
桃は古来から「薬実」として重宝されていました。
その事から「鬼=病気」にも効果があるとされて来たのでしょう。
「桃から産まれた桃太郎」も「桃から出来た薬」と考えると、桃太郎話も鬼退治ではなく「病気退治」だったかも知れません。
お供の「犬(戌)、雉(酉)、猿(申)」も方角を表していて、桃太郎は西へ向かって病気退治に出かけたと考えたりすると「もも太郎伝説」もがぜん面白くなってきますね。