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「日本初の看護婦」「明治のナイチンゲール」と言われた大関和(おおぜきちか)さんをご存知でしょうか。
私もある人から紹介されるまで恥ずかしながら名前すら知りませんでした。
彼女は幕末に黒羽藩(今の栃木県大田原市付近)の家老の娘として生まれました。
明治維新によって没落した一家は縁戚を頼って上京します。
その後縁あって結婚し、子供達も生まれましたが、彼女はキリスト教の教師から看護の大切さを知り、シングルマザーとなっていたにも関わらず看護学校に通い勉強を始めました。
彼女の仕事ぶりは「正しと信ずるところにはいささかの躊躇もなく、言うよりも早く実行する。おのずからその誠実はあらわれて患者の信頼は深く、大関婦長が入ってくると患者の顔が明るくなる」とさえ言われていたそうです。
また彼女は、赤痢やコレラにも臆せず戦う優しい戦士(看護婦)達を大勢育てあげ、日本における看護の仕事の素晴らしさを世間に認めさせました。
大関和さんが居たからこそ、「日本の医療が世界一」と言われるまでの礎が出来たのだと私は思っております。