「雑草と言う植物はない」とは、植物をこよなく愛された昭和天皇の御言葉ですが、昭和天皇のお人柄が現れたとてもお優しい言葉だと思います。
人間は勝手に米や麦など人間に役立つ草花以外は雑草と決めつけてしまいますが、彼らからすると失礼な話です。
彼らも日々一生懸命に生きて、あるものは慎み深く可憐な花を咲かせ、あるものはフワフワと綿毛のような種を撒きます。
人に対しても「自分に得になる人とならない人を分けている」ようでは、昭和天皇のような優しいお気持ちには決してなれません。
仕事に関しても「雑用」と称して、その仕事を拒む新入社員や幹部達がいますが、これも仕事を分け隔てている感情の表れと言えます。
中には「雑用ばかりやらされて、入社面接の時の話が違うから辞めます」と言う若者が多いと聞きます。
きっと与えられた仕事を雑用とでも考えているのでしょうが、雑草と言う植物がないように、雑用と言う仕事もありません。世の中に無駄な仕事はないからです。
もし無駄な仕事があるとするならば「他人の害となるか、人の為にならない労働か」のどちらかでしょう。