アフリカのある国では、ヤシの実をくり抜いて、その中に猿が好きなエサを入れて、それを木にくくりつけて、猿を捕まえる方法があるそうです。
猿は餌の匂いを嗅ぎつけ、ヤシの実の中に手を突っ込みます。
そのヤシの実には、猿が手を入れるのにちょうど良い大きさの穴が開いているので、猿は機嫌よく手を中まで入れます。
そしてエサを掴み、取り出そうとしますが、エサが邪魔で手が抜けません。
そこに人間がやって来て猿を捕まえます。
「いやいや、猿がエサを離して手を抜けば逃げられるじゃん」と思いますが、猿はせっかく掴んだエサが何としても欲しいので、エサを握った手が引っ掛かり捕まってしまいます。
これに似たような事を人間もやっているようです。
欲が強すぎるために、にっちもさっちも出来なくなり、逃げられなくなってしまっている人達をたくさん観てきました。
側から見ていると「欲を手放なせば、そんなに悩まなくても良いのに…」と思うのですが、本人からすると、どうしてもその欲望が手放せないのです。
「この人が居なくなったら私の人生はおしまいだ。」
「この財産を没収されたら自殺するしかない。」
等と「手放すことイコール死ぬことに値する」ように思い込んでしまっているのです。
本当に「それ」を手放したら死ぬしかないのでしょうか。
先ずは頭を冷やして、手放しても大丈夫かどうか冷静に判断してみましょう…