ピーターの法則とは、能力主義の階級社会において、有能さを発揮できていた地位から出世したとたん、無能になってしまうため、組織全体に無能な人間があふれてしまう法則のことを指します。
例えば、営業マンとして優秀な平社員を課長や部長に抜擢したとたんに、管理職に向いてない事が露呈して、課内部内がおかしくなるだけではなく、優秀な営業マンがいなくなった分、、営業成績も落ちて、会社組織全体が下がってしまう事があったりします。
これは「能力主義が行き着いた闇」と米国では揶揄されますが、実際のところ仕事能力と管理能力を分けて考えていないから起きる事であることは明白です。
自分一人であれば出来る人も、皆んなでやると出来ない人は、そこそこの割合で存在します。
その為に社内教育が必要なのですが、それとは別に「一定期間様子を見て、その役職に対して限界が見えたら、転籍や降格もやむなし」と言うシステムにも問題があると言えます。
一人で行う仕事に優秀な人はプライドも高い人が多いので、移動や降格によって会社に対する不信感が生まれ、やがて去っていく傾向があります。
こうした事態を避ける為、「この人は管理職としていけるのか、職人的な職種の方が良いのか」を見極める目が、経営管理者には求められてきます。