サミュエル・スマイルズ

サミュエル・スマイルズ

サミュエル・スマイルズは1812年生まれの作家であり医者であった方です。日本では1858年に出版された「自助論」が有名で、中村正直が「西国立志編」として翻訳して、当時百万部を超えるベストセラーとなりました。彼の唱える自助論は「あなたが待っている沢山の可能性を試したら如何ですか?」「その可能性は一定の努力の継続の後に花開いて行くものです。だから才能がないとか、能力がないとか言って諦めないで欲しい」と言う事を沢山の事例を引いて説明しております。この西国立志編を読んだ人の中には吉田松陰やその門下生、坂本龍馬や勝海舟といった多くの志士たちが影...
偽善者的リベラル

偽善者的リベラル

アメリカ大統領選挙決着がつきましたが、大きな影響力をもっと言われているハリウッド系のセレブたちは、どうしても「自分達はセレブではなくて貧しい人達の味方ですよ」と宣伝して、嫉妬などから自分達を守ろうとしています。彼らがプール付きの大豪邸に住みながら、寄付金をいっぱいしているのは「自分たちの生活を支えてくれているのが一般庶民だ」と言うことをよく知っているからです。だから表面上は反社会的、反国家的なリベラルであるように見せているようです。こうして、心の中にくすぶる罪悪感から逃げているところもあります。しかしながら、結局はパフォーマンスやポー...
流行に影響されないもの

流行に影響されないもの

私達の生活は100年前、1,000年前に比べれば、驚くほど便利な時代になっています。ボタン一つでお米や洗濯が出来たり、徒歩で歩いたら3日も4日も掛かる道のりを短時間で移動できるようになりました。便利な時代は、私達が「飽くなき欲求」を捨てない限り、これからも続いて行くことでしょう。数多くの発明発見があり、沢山の流行が現れ、消えて行くことでしょう。その中でも、1,000年、2,000年変わらないものがあるとしたら、それは奇跡的なことかも知れません。しかし現代でも何千年経っても朽ち果てないものが残っております。まるでピラミッドやペトログリフ...
愛の段階

愛の段階

愛にも発展の階梯があると言ったら皆様は驚くでしょうか?「愛は愛でしょう。愛に差別はなく、愛は平等と言うじゃないか!」と言われそうですが、愛にもレベルがあると私は思っております。先ず誰でも持っている、動植物ですら当たり前だと思っている愛が、男女の愛欲、性愛、好き嫌いと言った「エロス」です。本能的な愛と言っても良いでしょう。次に、夫婦愛、兄弟愛、師弟愛、友愛と言った本能的な愛ではなく、人間的な結びつきから生まれる愛、自分にとって大切な人を慈しむ愛です。これを「フィロス」と聖書には書かれています。その上にある愛が「ストロゲー」と言われる奉仕...
西洋からの毒水

西洋からの毒水

日本人は縄文の時代から、調和を旨とする生活を重視して生きて来ました。欧米諸国の民は個人の尊厳を大切にし、個々の進化と進歩を重視して来ました。この衝突が歴史上何度もありましたが、明治維新で個人主義の思想が日本国中に流れ、時代は大きく変わって行ったのです。それまで「家長は家と家族を護る。家臣は主君を護る。国家は民を護る。」これが当たり前でしたが、西洋的な個人主義が入り込んだ事で、自分の身は自分で守る考え方に段々と変わって行きました。個人を大切にするが故に、教育も積極的に行われ個人の能力は飛躍的に伸びていきました。無個性に近かった江戸時代ま...