栴檀は双葉より芳し

栴檀は双葉より芳し

わがままや人が見ていなければ悪い事をしても良い、意地悪をしたり、悪口を言ったりと、小さい頃からそうした事を積み重ねている人は、大人になるにつれて段々と心の傾向性として現れてきます。大きな水瓶の水に墨汁を一滴落としても最初は変わらなくても、一滴一滴と積み重ね落としては行けば、やがては人も飲めなくなるほど汚れてしまう事と同じで、些細な悪事だから大丈夫と思っていても、やはり結果には大きな違いが出てしまうという事なのでしょう。栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)とは「大成する人は幼少のときからすぐれているというたとえ。」...
和光同塵

和光同塵

本当の意味で仕事が出来たり、本当の意味で賢くなったりすると、凡人と変わらないかの様に、俗人に紛れ込む事ができるようになるそうです。これを「和光同塵(わこうどうじん)」と言います。光を見せすぎずチリの中に紛れて、一緒に生きていける、人を刺激せずに普通の人の様に馴染んで、周りの人の空気を壊さずにいられる様な境地にいる人は素晴らしい人だと思います。そういう人こそが「名人」「達人」というべき人なのでしょう。...
聞こえない音を聞け

聞こえない音を聞け

これは柳生石舟斎の言葉ですが、「ただ強いだけではいけない。本当に強くなってきたら、今度は弱さが出てこないといけない。その人の発する言葉ではなく、その人の心の声を感じ取れ。本当に強くなってきて、弱さ、柔らかさが出てくる様になると、万人の心が読み取れる様になり、他人に対して優しくなれる。」という事です。どんな仕事をしていようと、どんな業界に居ようと「極意を会得した」と言われる方に、とても深い優しさを感じるのは、そういう方々はきっと、他人の「心の苦しみや悩みの声」を聞いているからなのでしょう。...
人の毀誉褒貶にかかわらず、全てを学びの種とする

人の毀誉褒貶にかかわらず、全てを学びの種とする

褒められたら、それは勇気の原理として「有り難い事だな」と思って自信を持って進めれば良いし、けなされたり批判されたら「もっと努力して成長しろという事なのだな」と思って、更に精進すれば良いという事なのです。でも、なかなかこれがその通りに出来ないので、人はこの世において環境を変え、人間関係を変え、一生の間に色々と試されているのでしょう。...
「蛟龍の淵に潜むは昇らんがためなり」

「蛟龍の淵に潜むは昇らんがためなり」

三国志において劉備玄徳が語った言葉だと言われてもいますが、「能ある鷹は爪を隠す」に近い意味です。龍が天に昇る時には時を選ばなくてはいけないので、天に昇るその時まで川の澱みに身を潜め、敵の攻撃を避けながら力を蓄え、大きくなってエネルギーが充満してきたら一気に駆け昇る。そんなイメージでしょうか。時を待つ時期は誰にでもあるものですし、時を待たないで目立つことばかりをしていてもダメなようです。ですから、単純な事で簡単に大成功したりすることも、その人にとっては良くない事なのかも知れません。...
大きな力には大きな責任が伴う

大きな力には大きな責任が伴う

映画「スパイダーマン」に出てくる言葉ですが、国や大きくなった組織の長には肝に命じなければならない言葉かも知れません。「権力は腐敗する」は英国の歴史家ジョン・アクトンが言った言葉ですが、隣国の統制者を見たり、首相などを長年経験したりしている人達を見るにつけ「その通りだな」と思わざるを得ないです。そればかりか、大学の理事長や会社の社長にも散見されますので「人間は権力を持つと変わる」と言われても仕方がないのかも知れません。どんなに偉くなっても初心を忘れずに、謙虚でありたいものですね。...