ダンテ・アリギエーリの叙事詩「神曲」は、数字と幾何学的要素が盛り込まれた、神秘的な詩篇でもあります。
3や7、100という数字を、詩の行数の中に込めていたり、円周の比である22:7を使用したりしています。
例えば「神曲」は「地獄編」「煉獄編」「天国編」の三部構成になっていますし、詩行は全て3行からなっています。
ダンテは、詩人ではなく意外なことに政治家でしたが、政敵に追いやられ、自分の政治的な基盤地であるフィレンツェを追い出され、苦難の中に身を置きます。
そうした中で、17年に渡って書かれた「神曲」は地獄編の中において、自分の苦難困難に対する自らの「罪と罰」を悔い改めるが如く記されています。
地獄から、反省の心で天国へと昇華されていく物語を叙事詩として書かれている「神曲」は、現代人において学ばなければならない「大いなる悟り」がある様に思えます。