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執着

執着

どんなに健康な人も、どんなに財産や地位がある方でも、必ずいつかはこの世を去ります。大抵の人達は、その去る日が分からないから、永遠に生き続けるつもりで生きています。今日があって、明日もあると確信して生きています。しかし突然の身近な人の死によって「死」を想い出します。中には「死にたくない」と考え、様々な事にお金をかける方もいらっしゃいます。そう言う意味では執着の最たるものは「死にたくない」と言う悪あがきなのかも知れません。「じゃあ生に執着する事は悪い事なのか?」と言われそうですが、もし生への執着がない事が真理であるならば、自殺こそ「執着を...
執着との戦い

執着との戦い

最期、この世を去るときに一番難しいことに「執着」があります。大抵「死を怖がる人の多くは執着するものが多い人」と言われています。命そのものに対する執着は勿論ですが、愛する家族との別れ、地位や名誉や財産への思い、本人自身の肉体への執着…こと細かにあげればキリがないことでしょう。でも、こうしたものはあの世には持って帰れません。お坊さん達は「三途の川を渡る時、身につけたモノが重ければ重いほど、川を渡るのに難儀をし、その重さで川に沈んでいく」と教えてくれます。この身につけたモノこそ「執着」そのものです。そうなると持って帰れるモノは「心」しかない...