辞世の句

辞世の句

侍たちは、いつこの世を去るか分からないから辞世の句を用意していたと言います。侍ではないですが、私もそろそろそういう歳になったのかと実感してきました。wしかしなかなか考えが纏まらないですね…自分の人生を振り返って、短い句で表現するのは至難の業です。そう考えると昔のお侍さんは余程肝が据わっていたのでしょう。死を直前にして考えるどころか頭が真っ白になってしまいます。身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置きまし 大和魂  <吉田松陰>極楽も 地獄も先は...
最後まで残るもの

最後まで残るもの

「昔の自分は〇〇で有名だった」「私は〇〇の重役まで務めたことがある」など、歳を取ってくるとお互いに自慢話が多くなると、近所のおばあさんが愚痴ってました。それでも「過去の自分はこんなに凄かった」と自慢するシニアの方々を見ていると、何となく微笑ましく思ってしまうのは私だけでしょうか。wしかしながら、その自慢話も余りにも度が過ぎると、聞いている方も嫌になってしまいます。結局は「過去は良かったけれど今は残念」と言うことであれば「凄かったんですね」で終える事が出来ますが、「過去が凄いのだから、もっと私を大切に扱え!」という事になると、ちょっと愚...
執着

執着

どんなに健康な人も、どんなに財産や地位がある方でも、必ずいつかはこの世を去ります。大抵の人達は、その去る日が分からないから、永遠に生き続けるつもりで生きています。今日があって、明日もあると確信して生きています。しかし突然の身近な人の死によって「死」を想い出します。中には「死にたくない」と考え、様々な事にお金をかける方もいらっしゃいます。そう言う意味では執着の最たるものは「死にたくない」と言う悪あがきなのかも知れません。「じゃあ生に執着する事は悪い事なのか?」と言われそうですが、もし生への執着がない事が真理であるならば、自殺こそ「執着を...
地獄

地獄

最近は余り耳にしなくなりましたが、私はおばあちゃん子だったので「そんな事をしていると地獄に落ちて閻魔大王さまに舌を抜かれるよ」と良く言われたものです。そうしたおばあちゃんの言葉が自分を律する上で、とても役に立ったと私は思っています。芥川龍之介の「蜘蛛の糸」ではないですが、地獄に落ちる人は、なにも法律を犯した人達ばかりではなく、地位も名誉も財産も関係なく、ただこの世において「反省と感謝」が出来なかった人達が行っているとおばあちゃんは教えてくれました。だから彼女は「大人になっても、ありがとうとごめんねが言えないようならば、本当の意味で偉く...
沈黙

沈黙

「沈思黙考」という言葉がありますが、人は優秀になればなるほど、寡黙になって行くそうです。自分が喋るよりも他人の話に耳を傾けて、多くを語らず、心の中で深く考えて行動するようになれれば、きっと側から見てもダンディなオジサンに映るのでしょうね。私は程遠いですがw「内剛外柔」という言葉もありますが、やはり男性は「心のうちは自分に厳しく、外に現れる姿は優しい感じ」が理想なのかも知れませんね。...