親の愛情

親の愛情

今では死語になってしまった感がありますが…私は「鍵っ子」でした。両親とも別々の仕事で自営していたので、幼い頃はいつも一人で遊んでいました。その時の感情までは思い出せませんが、当時は寂しいとは思っていなかったような気がします。その気持ちは、弟が生まれ、彼が話が出来るようになるまで続いていたかと思います。弟と遊べるようになって初めて「一人で遊ぶのは寂しい」と言う感情が湧いてきた気がします。私達の面倒を見てくれたのは、近所のおばさんたちだったので、直接の親の密接な愛情は受けていなかったかも知れませんが、両親が自分達を大切に想ってくれているの...
自己認識の変容

自己認識の変容

皆さんは「悟り」と言う言葉を聞いた事があるかと思います。ただ「悟りとはなに?」と訊かれたら中々答えられない事でしょう。「悟り」とは「自己認識の変容」と言い換えれば、まだ少しは分かりやすいかと思います。「それでもよく分からん」と言う方もいらっしゃいますよね、きっと。平たく言うと「これが自分だと思っていた事が、正しい方向に変わっていくこと」だと私は捉えております。つまり、人間として成長していく事とイコールと理解していただければ「なんだ、そんなことか」と思っていただけるのではないでしょうか。従って、その悟りに人それぞれのレベルの違いはあれど...
天泣

天泣

天泣(てんきゅう)と読みますが、晴れているのに雨が降ってくる様子を「まるで天が泣いているよう」と表現した言葉です。転じて「笑顔なのに心が泣いている」そんな様を表す時に使います。「狐の嫁入り」と言う表現もありますが、天泣の方が情緒がありますね。「心は哀しくて堪らないのに笑顔でいなければ…」そう思って気丈に振る舞っている姿がこの言葉からは想像できて、何だかこちらが泣いてしまいます。...
はんなり

はんなり

「はんなり」・・・今の人はあまり聞いた事がない言葉かも知れません。「おしとやかで、落ち着いた華やかさ」「上品な上に明るさがあるさま」語源は「花なり」「花あり」から来ています。私の勝手なイメージでは、京都の着物美人、日本舞踊…を思いつきますが、別に女性に限ったことではなく、物や雰囲気にも使ったりもします。はんなりした人物も良いですが、はんなりした人生を私は送りたい…そう思うこの頃です。...
醜美

醜美

「醜いものが美しく見え、美しいものが醜く見えている間は、まだまだあなたは青春の何処かを彷徨っている」そんな詩がありましたが、情けない事に夜の街に繰り出せば、還暦になった私にさえ見えなくなってしまいます。(笑)心を隠す事が上手な人に掛かれば、大抵の人は簡単に騙されてしまいます。だからこそ、心素直に正直に生きている人の周りには、人が集まってくるのでしょう。何故なら「騙されないと分かっている」から、その人といると安心して、気持ちが楽になるから一緒にいたくなります。出来れば人生の早い段階で、審美眼を鍛えておけたのならば、その後訪れるであろう多...