愛の段階

愛の段階

愛にも発展の階梯があると言ったら皆様は驚くでしょうか?「愛は愛でしょう。愛に差別はなく、愛は平等と言うじゃないか!」と言われそうですが、愛にもレベルがあると私は思っております。先ず誰でも持っている、動植物ですら当たり前だと思っている愛が、男女の愛欲、性愛、好き嫌いと言った「エロス」です。本能的な愛と言っても良いでしょう。次に、夫婦愛、兄弟愛、師弟愛、友愛と言った本能的な愛ではなく、人間的な結びつきから生まれる愛、自分にとって大切な人を慈しむ愛です。これを「フィロス」と聖書には書かれています。その上にある愛が「ストロゲー」と言われる奉仕...
西洋からの毒水

西洋からの毒水

日本人は縄文の時代から、調和を旨とする生活を重視して生きて来ました。欧米諸国の民は個人の尊厳を大切にし、個々の進化と進歩を重視して来ました。この衝突が歴史上何度もありましたが、明治維新で個人主義の思想が日本国中に流れ、時代は大きく変わって行ったのです。それまで「家長は家と家族を護る。家臣は主君を護る。国家は民を護る。」これが当たり前でしたが、西洋的な個人主義が入り込んだ事で、自分の身は自分で守る考え方に段々と変わって行きました。個人を大切にするが故に、教育も積極的に行われ個人の能力は飛躍的に伸びていきました。無個性に近かった江戸時代ま...
先生の種類

先生の種類

世の中にはたくさんの先生と言われる方がいらっしゃいます。お医者さん、弁護士さん、政治家、教師など色んなところに先生が居て、先生と言われる人達と接しない日が無いくらいです。先生には3種類あると言った方がいらっしゃいました。ヤマト・ユダヤ友好協会会長の赤塚貴仁氏です。彼は、「ティーチャーは知識を教える先生。メンターは優れた助言や支援を行う先生。生徒と同じところに立ち、行くべき方向を指し示すガイド役のような先生もいる。」と仰っております。確かに知識は教えてくれる、仕事として導いてくれるティーチャーは世の中に沢山いるけれど、メンターやガイドと...
細胞分裂と個性化

細胞分裂と個性化

村上和雄氏は現在の奈良県天理市に生まれ、1983年に高血圧を引き起こす原因となる酵素「ヒト・レニン」の遺伝子解読に成功した分子生物学者です。その彼が著書の中で、iPS細胞の可能性を高く評価されていました。通常は細胞分裂の過程でその役割が分化していく細胞ですが、体細胞に少数の因子を導入し培養することで、様々な組織や臓器の細胞に分化する能力を持つ「多能性幹細胞」に変化させる技術です。(英語では「induced pluripotent stem...
川の流れ

川の流れ

日本には沢山の川が流れています。そのため人生の思い出の中に、川との場面が出て来る方も多いことでしょう。河原で石積みした記憶。平たい石を見つけては、川面に向かって投げた思い出。釣りをしている横で泳ぎ回る友人達を叱りつけたこと。人それぞれに思い返すと、その日に戻りたくなるような思い出があるかも知れません。もちろん、川が氾濫したりして苦労したことや、川で溺れたりしたりした嫌な記憶もあることでしょう。川の氾濫は多くの方々の幸せを奪います。つい最近も川の氾濫によって尊い命が奪われました。その為に国や行政は治水工事に力を入れて、どんどんと堤防は高...
執着の捉え方

執着の捉え方

「執着はいけないこと」その様に捉えている方が多いかと思います。しかしながら執着に対する考え方が人それぞれなので、一概にその方が言う執着が「無い方が良い」と言えないと言うのが現状かと思われます。一般的な事を言いますと、執着とは「トリモチ」に例えられます。トリモチとはネズミや鳥や昆虫などを捕まえる時に使われるベタベタとした餅のよう物質のことで、主にモチノキの樹皮から作られています。このトリモチに捕まるとベトベトがくっ付いて来て、なかなか取れません。執着も何度も振り払ってもベトベトと、くっ付く粘着質な念いに似ています。「楽しいこと、嬉しいこ...