門閥

門閥

もともと明治維新では、門閥制を廃止しようと幕府を倒し、四民平等の世の中を創ろうとしていました。ところが、武勲に合わせて「男爵だ。伯爵だ。」と爵位を設けて、結局は特権階級の再構築を行なっただけの形となってしまいました。これに対して、福沢諭吉は「門閥制度は親の仇で御座る。」と言い放ち、西郷隆盛は下野に降り、本来の侍の心意気を見せました。現代を見てみると、四民平等はなされた様に見えますが、政治家においても二代目、三代目、はたまた四代目なんて感じで、世襲制になっている感が否めません。こうした姿を明治維新の志士たちがみて、どう想うでしょうか。「...
国の借金

国の借金

2024年12月末時点の日本国の借金は1317兆6365億円と過去最大を更新したと、政府は言っていますが、それは日本国政府の借金であり、私たち国民の借金ではありません。そもそも過去最高の税収を得ていながら、日本国政府はまだ増税しようとしています。「国会を開くたびに予算を増やし、税金をばら撒くのであれば、国会を閉鎖してしまえば良い」という意見は、あながち外れている訳ではないかも知れません。何故なら、国会がなければ、役所は入って来た分だけ使うしかなく、借金をしてまで何かをしようとは思わないでしょう。「いや国会がなくなっても、今度は地方自治...
魂魄

魂魄

「魂魄(こんぱく)」という言葉は、多くの方が知らないでしょう。しかし、かつての中国ではよく使われていた言葉です。魂とは、日本語で言う「たましい」ですから、人間における中心核と言えるものです。「魂が抜けると死んでしまう」と日本ではされていますが、中国では「魄(はく)」の方も抜けないと、死んだことにはならないとされています。例えば、夢の中で魂が抜け出し、霊界に行くことはありますが、魄まで身体から抜けてしまうことはないようです。と言うことは、「魄」とは日本で言うところの「幽体」と同じモノを指すようです。むしろ中国で言う「魂」が、日本で言う「...
平和主義

平和主義

いまだに世界の何処かでは、銃火器を使って戦争や争いをしている地域があります。人間同士が、戦うよりは戦わない方が良いことは明白です。それでも戦争を続けているのには、何らかの理由があるはずです。「世界平和が理想。だから日本は核も持たず、武器も持たず、自衛隊の人達もいらない、そんな日本を創りたい」と叫んでいる方々がいらっしゃいます。至極もっともな話ではありますが、日本が自衛隊を放棄したところで、世界が平和にならないことは間違いありません。いや寧ろ、本格的な世界戦争が始まることでしょう。日本が自衛隊を捨てるということは、お金持ちが、「財産があ...
怪力乱神を語らず

怪力乱神を語らず

論語の中に「子は怪力乱神を語らず」という言葉が出てきます。これはデカルトの「霊肉二元論」や、カントの「学問の対象にならないものは取り扱わない」と言う「理性論」に似ています。それ故に、孔子を大切にする中華人民共和国は「唯物論」という立場を取っています。もちろんマルクス・レーニン主義が「人間を機械のように見ている」という事にも起因しているのでしょうが、中国のトップが「宗教を怖がっている」という感情的な事もあるでしょう。中国の歴史は、宗教的集団によって翻弄されてきた歴史でもあります。その中でも「黄巾の乱」は有名です。後漢末期の184年におい...
読書力と仕事力

読書力と仕事力

一代で世界的な企業を創られた方の読書力は、本当にすごいと思いました。松下幸之助翁も、本田宗一郎氏も、稲盛和夫氏も蔵書の数は一万冊を超えていたのでは、と言われています。ナポレオンも独裁者のように言われていますが、「ナポレオン睡眠」と言われるように「3時間しか寝なかった」と言うぐらいに、寸暇を惜しんで勉強をしていたと言われています。あのヒトラーも、夜は人と会わず、部屋に篭って本を読んでいたそうです。蔵書の数は16,000冊を超えていたと言うぐらいですから、大企業の経営者並みに読書していたようです。それくらいの読書力がないと、国のトップには...