年下

年下

日本には古来から「年長者を敬う」気持ちが当たり前のように根付いておりました。これは儒教の影響と言われています。しかし、最近はこうした考え方も、どうも古いようですね。確かに本当に賢い人は、年下の人達からも学びを得ようと努力しているようです。多くの人から学びを得て、自分の糧にして行く人たちにとって、もはや年齢は関係なく「万象は我が師」と捉えているのでしょう。こちらは仏教的な教えから生まれてきております。日本と言う国は、その根底の思想において、日本神道を心の底に持ちながらも、儒教や仏教と上手に融合し、それぞれの長所を取り入れながら独自の思想...
ごめんなさい

ごめんなさい

「ごめんなさいと言うと負けた気がする」と言う人がいますが、本当に謝罪したら負けた事になるのでしょうか。「自分は悪くない。誰が見てもこの状況は私の責任で起きたことではないので、私が謝る必要性はない」と強く主張する方もおります。確かに仰る通りなのかも知れませんが、裁判所でもないのに、その主張を押し通して何かを得ることが果たして出来るのでしょうか。自分の主張が正しいことを証明できる?自分の責任じゃないことが立証できて周りの人に褒められる?こうした考え方とは別に「こう言う事態になったのも自分の不徳ゆえ」と思えたら、「成功への一歩を進めた」と私...
スプーン

スプーン

「どんなに美しく高価なスプーンであっても、スープの味は分からない」こんな事を言った方がおりました。確かにスプーンは食べ物を口には運ぶことが出来ますが、どんなに美味しい料理であっても味合うことはできません。「ただの道具となるな。自分の仕事を自分の心で味わえ」と言っている様に私には聞こえます。私たちはともすればスプーンの様に、皿から口へ移動するだけの心無い仕事をしてしまうことがあります。また相手の気持ちも考えず、言葉を発し、相手を傷つけてしまうことも多々あります。私達は心ある人間なのだから、ただのスプーンになってはいけない筈です。スプーン...
口数

口数

お喋りが上手で口数が多い人は賢く見えますが、そうした人の中に、本当に賢い人はそんなに多くはないようです。頭の回転が速いと、口から言葉が溢れ出て来ると言う感じで「賢い」と思われがちですが、口数が多いと必然的に失言も他の人より多くなります。言わなくても良い、言わない方が良い、人を傷つけてしまう言葉を発する人を見て、周りの人は賢いと思うよりも、その人の人間性を疑うことでしょう。人は古来より、本当に賢くなると「沈思黙考」型の人間になって行くと言われております。言葉一つに一つを大切にして、相手に気遣いしながら話すようになると「この人は、ちゃんと...
優しい

優しい

「優しい」と言う文字は「人に憂う」と書きます。「憂う」とは、他人の気持ちを気遣い、推し量ることを言います。他人の立場になって物事を考えることができることこそ「優しさ」なのですね。本当に優しい人は、行動の前に先ずは「愛の気持ち」があります。目立つ優しさより、された相手も気がつかないような優しさを実践している人が、陰徳のある「本当の優しい人」だと私は思います。また、そう言う人ほど優秀な方だと思います。「優れる」とは「優しい」と同じ字を書きます。例え良い学校出ていなくても、秀れた技術を持っていなくても、「本当に優しい人」が「本当に優れた人」...