執筆者 西村 | 2024年10月22日 | イベント, カウンセリング
私達は幸運については「偶然でも起きてくれる」事を願います。他人の不幸な出来事については客観視出来るので「ああなったのは自業自得だ。必然だよな。」と言う事が多いかと思います。でも本当はその逆なんです。幸運は必然によって生まれ、不運は偶然によって生まれます。「は〜何言ってんの?」と言われてしまいそうですが、ご自分の幸不幸をよくよく思い返してみると分かる人には分かるかと思います。いつも幸運に恵まれている人達は、何にでも粘り強く、物事に対して素直で、失敗からでも何かを学び取っています。ですから彼等にとって幸運はなるべくして成っている必然なので...
執筆者 西村 | 2024年10月05日 | カウンセリング
人は本当に悲しい時には涙が溢れないようです。それは「この悲しみをどう捉えたら良いのかが処理しきれず、思考が停止しているから。」だと言われています。しかし思考が停止していても、何故か目から涙が出て止まらない事もあります。自分の感情とは裏腹に、涙が溢れて来ることがあります。この現象は悲しみの時だけではなく、感動した時にも同じです。「涙は心の汗」と言った方もおられましたが、私は「涙こそ、心の鏡を綺麗にしてくれる水拭きの為に流れてくる水」と捉えております。仏教では、こうした心の汚れを取り祓ってくれる水の事を法雨と言っています。悲しみの時に溢れ...
執筆者 西村 | 2024年10月02日 | 雑記帳
人間生きていれば数多くの悲しみに出会います。悲しい出来事を好き好んで選ぶ人はいないかと思いますが、こちらが求めようと求めまいとやって来てしまうものです。悲しい出来事が起きた時に、大きく分けて二つの反応があるかと思います。一つは、悲しみに苦しみ悩み、自己憐憫に陥り、時には腹を立てて怒りをあらわにする人。もう一つは、どうしてこんなに悲しいのか内省し、自分を鍛えてくれる砥石のような存在だと捉え、自分の内側にある途方もない力に気付く人。悲しみに効用があるとするならば、後者の人のような気持ちに成らなければ、得られることはないでしょう。そして、悲...
執筆者 西村 | 2024年09月29日 | 雑記帳
人の一生は水から始まり、水で終わります。私たちは誰でも、生まれてくる前にお母さんのお腹の中の羊水で過ごします。羊水の成分は海水によく似ています。その羊水の中で最初はえら呼吸して、人間へと成長して行きます。まるで進化の過程を辿るように、魚類から両生類、爬虫類、哺乳類へと成長して行きます。また日本では亡くなる時には「末期の水」と言って、菊の葉や綿に水を含ませて、亡くなった方の口元を湿らせます。このしきたりには「なんとかもう一度、この命の水で生命を蘇らせて欲しい。」という切なる願いが込められているそうです。そっと水を口元に与えることで、水の...
執筆者 西村 | 2024年09月26日 | カウンセリング, 老化
夫婦や親子はお互いが空気のような存在になってしまい、居るのが当たり前、居なくても気にならない…そうな風にいつの間にか、なってしまいます。そして、失った時に酷く後悔します。大切なものは既に与えられていることが多く、何かを追い求めている時は、大切なことを蔑ろにしてしまうのも人間です。私もそうして多くの大切なことを無くしてきました。時には、こうして振り返ることも必要ですが、振り返ってばかりもいけないと思います。「ああすれば良かった。こうすれば、こんな事にならなかった。」そう思うことは多々ありますが、過去は修正出来ません。修正出来ないことに、...