存在証明

存在証明

人がその存在を証明できないものほど、大切なものであることが多いようです。いつの時代においても、どんな天才が生まれても、本当に大切なものは、その存在を証明出来ていません。例えば、愛、勇気、叡智、善、優しさ、美、調和、進歩、慈悲、真理、真心、無私、神様…存在証明は出来ないけれど、風のように見えないけれど、確かに存在し、人々に大きな影響を与えるものこそ、真に大切なものが多いと言う事が言えます。私たちが真に大切にしなければならないものも、愛であり、智慧であり、勇気であり、優しさであり、美であります。...
正語①

正語①

自らの良心に恥ずるようなことは喋らなかったか?言葉で他人を傷つけたりしなかったか?智慧や悟りを偽らなかったか?他人を惑わし、自惚れさせたり、仲違いをさせ不安に落とし入れるようなことはしなかったか?など、言葉にまつわる事を反省しなさい!と言うのが「正語」です。言葉は心の発露と言われる通り、良い言葉も悪き言葉も心の想いから表れてきます。言葉は他人を幸せにもしますが、不幸にもします。人間関係に悩む人の大半は、発せられた言葉を心の深くで捉えて離さないために苦しんでいます。だからこそ言葉を発する時は慎重にならなければならないし、常日頃から心を正...
正見①

正見①

お釈迦様が説いた八正道の中でも最重要とされる反省方法です。正しく他人を見ているか?自分自身を正しく評価しているか?正しい人生観や世界観を素直に受け入れているか?こうした事を日々反省しなさい!と弟子達に説いておりました。一人一人の心の中にある「心の鏡」が歪んだり汚れたりすれば、自分の顔も他人の姿もありのままを写しません。従って、正しい判断も出来ません。だから迷い苦しむことが多くなります。だから、心の中の鏡は常に綺麗でなければならないとお釈迦様は教えて下さっております。反省は心の鏡を磨く方法です。歪みを治す方法です。どんなに「感謝は素晴ら...
一念三千

一念三千

「一念三千」今から一千数百年前に中国僧侶の天台智顗が説いた教えです。「人の心は常に揺れ動く。異性を見ては揺れ、食べ物を見ては揺れ、他人を見ては嫉妬したり羨んだりする。様々な想いに翻弄される。まるで壊れた羅針盤のようである。そうであっては正しい人生は歩めない。幸せにはなれない。心の針は、常に北を示す羅針盤のように、神仏の方へ向いていなければ正しい人生航海は望めない。」その様にお話しして、心が何処に向いているのかのチェックの大切さを教えてくれました。現代人の様に様々な快楽や欲望渦巻く環境の中に生きていると、嵐の中の船のように波に翻弄され、...
生々流転

生々流転

「しょうじょうるてん」と読みますが、意味は「この世の中において全てのものは、生まれ、成長、衰退、消滅して行くという流れの中にある」という事です。私達人間や自然物も勿論そうですが、人工物も同じく、この生々流転の法則から逃れられません。何故なら「時間」がある限り変化は止められないからです。いや「変化するから時間が存在する」と言う逆説的な理論もあるので、言い切る事は出来ませんが、どちらにせよ変化は何人にも止められません。しかし、そうした変化するものの中に「変化しないもの」があります。それをプラトンは「イデア」と呼び、お釈迦様は「色即是空 空...