最近では、仏教を本職でやられている住職さんでも「死んだらどうなるのか分かりません」と言っています。
「魂はあるのですか?」と訊かれると「分かりません」と答え、「死後は何処に行くのですか?」と訊かれても「分かりません」と答える方が多くなってきました。
仏教の専門学校や大学で教授達から、そう教わって卒業したので仕方がないと言えばそれまでですが、一般の人達は誰に死後の事を聞けば良いのか困ってしまいますね。
因みに仏教では霊魂の有無について否定はしておりません。
釈迦は「ガンジス川が氾濫したら、その氾濫した川によって、土で作った家が流れ去るように、人間の肉体も滅び去るのだ」ということを教えたとされますが、これは例え話であって、諸行無常の理を分かりやすく話したに過ぎません。
あくまでも「肉体というものにいくら執着しても、これはやがて壊れて流れ去る物だから、流れ去らないものの方を、自分だと思って大切にしなさい」という教えなのだという事が、現代では分からなくなってしまっています。