執筆者 西村 | 2024年09月24日 | カウンセリング
一人の修行僧が師匠に「もうこれ以上、私はここでの修行に耐えられません。何処かもっと良い修行場に行かせて貰えませんか?」とお願いをしてきました。師匠は「どうして、この修行場が嫌になったのか」彼に尋ねました。彼は「ここの修行場の僧たちは、常日頃から他人の噂話や他の僧の悪口を言ったり、修行に関係ない話ばかりして、私の修行が進みません。」と訴えました。師匠は「そうか、分かった。それではその願い事を聴く前に一つだけ試験をしようと思う。その試験が見事達成出来れば他の修行場に移動させてあげよう。」と言いました。試験内容は、お寺の中を一周だけ、スプー...
執筆者 西村 | 2024年09月23日 | カウンセリング, 自分史
自分にとって楽しいと感じることが何かを、明確に答えられない人達が多くなっている気がします。「こんな事で悩んでます。苦しくてしょうがないんです…」と言う方々に「あなたがワクワクすること、楽しいと感じることはありませんか?」と質問すると、6割くらいの方々が「何が楽しいかも分からないんです」とお答えしてきます。自分自身がどうすれば喜ぶのか、何をすれば楽しいと感じるのかが、自分でも分からなくなってしまっているようです。だからギャンブルにハマってみたり、不倫行為に走ってみたり、薬物中毒になってしまったりするのでしょう。「本当の心の楽しみ」の代替...
執筆者 西村 | 2024年09月22日 | 老化, 雑記帳
お彼岸になると、既に亡くなられた御先祖をお迎えするために、迎え火を用意したりします。またこの時期は、農作物収穫の感謝の祈りを込めて、お祭りも開催されたりもします。いよいよ秋が近づいて来た感があり、有り難いような物悲しさを感じたりもします。それは冬が来る事を思ってしまうからなのかも知れません。私は元来寒いのは苦手なので、冬があまり好きではありません。一時期新潟に住んでいたにも関わらず、スキーなどのウインタースポーツはやる気が起きませんでした。「何故わざわざ寒い郊外に出て、冷たい思いをしてまで、汗をかかなければならないのか」理解出来ません...
執筆者 西村 | 2024年09月19日 | 自分史
「男はつらいよ」の中で寅さんは、愛についてこのように答えています。「最初はイイ女だなぁと思う。その次には、話をしたいなぁと思う。その次には、もうちょっと長く側にいたになぁ思う。そのうち、なんか気分が柔らかくなってさ。あゝこの人を幸せにしたいなぁと思う。この人のためだったら命なんかいらない。もう俺死んじゃってもいいと思う。それが愛ってもんじゃないのかい?」この場面を観ていて、なんだか涙が出て来てしまいました。「そうそう、そんな素朴に人を愛していたんだよなぁ・・・」寅さんの言う愛を忘れてしまった自分に、涙が出てしまったのかも知れません。皆...
執筆者 西村 | 2024年09月11日 | カウンセリング
「薫習(くんじゅう)」と習気(じっけ)とは同じような意味の言葉ですが、薫習と言うと「身体や心に染み付いて離れなくなった学びごと」と言う感じがして、もう一生忘れることはない技のように思えます。かたや習気と言うと「これからその薫習をして行く気持ち」みたいな感じかと思います。私達は初めて挑戦する事でも、習気を持って、薫習して行けば、どんな事でも自分のものになると言う事なのでしょう。でも最初から「どうせ自分には無理さ」とか「そんなに長い間、努力するのは嫌だ」と言う人には「習気」さえ起きずに終わってしまいます。先ずは「やってみよう!」と思う事が...