よく会社組織では「自分の分身をつくれ」とかいう言葉が出てきます。
けれども、分身なんか簡単につくれるものでもないし、分身だらけでは会社は発展しないでしょう。
それゆえ、「分身をつくる」よりは「心の絆」をつくった方が、社内においては余程役に立つかと私は思ってました。
例えば文系出身の社長がいて、技術の方がよく分からなかったら、優秀な技術者がどんどん出てきても、分身にはなりません。
難しい専門用語ばかり言われても、やはり理解できないし、言葉も通じませんから。
逆に技術者から社長になった方は、MBA(経営学修士)を取ったような文系の人がいっぱい来たりしても、言っていることが分からないから、社長の分身にはなりません。
自分の子供のように、自分とは同じにならなくて良いけれど、「心の絆」みたいなもので繋がっていないと、組織がバラバラになってしまうでしょう。
その「心の絆」はいったい何で出来るかと言うことですが、一つは「大きな理想」かと思います。
「私たちの会社は、世界にとって有用な会社になる!」とかいった「大義名分」が必要です。
もう一つは「庶民の心」というか、多くの人々の心を読んで、「彼らを幸せにしたい」という気持ち、そうした「慈愛の心」を持っているというところで、周りの人達の底を支えることになるのだとも思います。
今の「エリート家系である人達」も、みんながみんな、もともとエリートだったわけではありません。
親が貧しかったり、祖父母の代が苦しかったり、兄弟や親戚がそう言う不遇な時を知っているからこそ、エリートとして「庶民の心」が理解出来るのでしょう。
そうしたエリートたちの「庶民に対する理解力」が、全体の「底上げ」になると思うのです。
「大きな理想」と「庶民の心がわかる」ということ、この二つが捻り合わさって「心の絆」が出来てくるのでしょう。