顛倒妄想

顛倒妄想

顛倒妄想(てんどうもうそう)は仏教用語ですが、般若心経の中にも出てくる言葉なので、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。意訳すると「価値観が、ひっくり返っていて、正しいと言うことが間違っていると思い、間違っている事が正しいと思っているさま」と言えば分かりやすいでしょうか。もっと簡単に言うと「賢い人」を「馬鹿な人」だと思い、「馬鹿な人」のことを「賢い人」だと妄想している様子のことを指します。しかしながら、この判断には「自分の物差し」や「他人の物差し」が使われるため、日々物差しを磨いていないと判断がつかなくなって来ます。いや寧ろ、顛倒妄想...
狭き門

狭き門

アンドレ・ジッドの「狭き門」には「力を尽くして狭き門より入れ」と言う言葉があります。「広い門から入る人は沢山いるが、それは滅びに至る門である。狭き門より入った者のみが、永遠の生命を得る」と書かれています。「狭き門」と言う言葉は、大学入試や高校入試に使われることが多いのですが「力を尽くして狭き門から入らなければならない」と言ういみには解釈していませんでした。「なかなか入る事を許されない門だから、入れたらエリートになれる」そんな気持ちで、当時は捉えていたように思います。ひと様の多くが「長いモノには巻かれろ」とか、そうでなければ、自分に利益...
ゾーンに入る

ゾーンに入る

アスリート達が「ゾーンに入った」「フローに入った」と言う言葉を発したり、耳にしたりしますが、どんな状態のことを指すのでしょう?難しく考えると「潜在意識の解放」とか「顕在意識の淘汰」、脳科学的には「ドーパミンやセロトニンなどの気分をよくする神経伝達物質が、脳から放出された状態の事」を言うのかも知れませんが、簡単に言い代えると「中今」と言うことになるでしょう。「中今」とは「今この時を楽しみ集中する」と言うことなので、まさにゾーンに入ると同じ状態「完全にのめり込んでいる状態」と言うことになります。人は「自身が持っている集中力が仕事を行う」と...
学校の在り方

学校の在り方

今は学校一つ作るにも、各役所への届出とか認可とかが必要で、とてもハードルが高くなっています。「文科省や県市町村が認めてこその学校で、補助金を出してやるんだ。」的な感じで、全てを公務員が仕切れるようにしたいのだと思うのだけれど、これは「全体主義への道」そのものであると思えてなりません。学校自体も、もっと自由に競争したら、伸びて行く学校と落ちて行くものが出てくるかもしれませんが、良い生徒もきっと沢山育つことでしょう。役所が出来るのは、基本「護送船団方式」だろうと思うので、「学校を作って世の中を良くしたい」と思う会社が出て来たら、やらせても...
自分は何者か?

自分は何者か?

「自分という存在が分からなくて、人は人生を彷徨って生きている」と言う表現をする作家や小説家、有名著名人がいるという事は、私たちは自分という存在を、なかなか明確に把握出来ていないのかも知れません。それ故に、血液型占いや動物占い、四柱推命や占星術などの統計学から生まれた「枠にはめる」ものにハマりやすいのでしょう。しかし、本来は全く同じ人間がこの世に存在しないことを自覚しているのも、また自分自身なのです。もし心身共に全く同じ人間が地球上にいたら、同時に複数のことを経験して、複数の行動をとる事ができ、その感覚を共有出来るはずです。でも実際は、...