細胞分裂と個性化

細胞分裂と個性化

村上和雄氏は現在の奈良県天理市に生まれ、1983年に高血圧を引き起こす原因となる酵素「ヒト・レニン」の遺伝子解読に成功した分子生物学者です。その彼が著書の中で、iPS細胞の可能性を高く評価されていました。通常は細胞分裂の過程でその役割が分化していく細胞ですが、体細胞に少数の因子を導入し培養することで、様々な組織や臓器の細胞に分化する能力を持つ「多能性幹細胞」に変化させる技術です。(英語では「induced pluripotent stem...
上杉謙信

上杉謙信

一時期、私は新潟に住んでいた時もあり、上杉謙信については歴史的遺物も数多くあり、のめり込んだ事もありました。彼については様々な逸話や説があり、何故めいた武将の一人です。「上杉謙信は本当は女性だったのではないか?」と言う女性説や「上杉謙信と名乗る武将が複数いたのではないか?」と言う複数説…どれも眉唾ものなのかも知れないですが、彼の遺訓は後世に引き継がれ、西郷隆盛に大きな影響を与えたとされています。上杉謙信の「愛敬」は「敬天愛人」に繋がり、明治維新の思想において大きな役割を果たしたのではないかと思われます。「天を敬い人を愛す」まさに上杉謙...
川の流れ

川の流れ

日本には沢山の川が流れています。そのため人生の思い出の中に、川との場面が出て来る方も多いことでしょう。河原で石積みした記憶。平たい石を見つけては、川面に向かって投げた思い出。釣りをしている横で泳ぎ回る友人達を叱りつけたこと。人それぞれに思い返すと、その日に戻りたくなるような思い出があるかも知れません。もちろん、川が氾濫したりして苦労したことや、川で溺れたりしたりした嫌な記憶もあることでしょう。川の氾濫は多くの方々の幸せを奪います。つい最近も川の氾濫によって尊い命が奪われました。その為に国や行政は治水工事に力を入れて、どんどんと堤防は高...
執着の捉え方

執着の捉え方

「執着はいけないこと」その様に捉えている方が多いかと思います。しかしながら執着に対する考え方が人それぞれなので、一概にその方が言う執着が「無い方が良い」と言えないと言うのが現状かと思われます。一般的な事を言いますと、執着とは「トリモチ」に例えられます。トリモチとはネズミや鳥や昆虫などを捕まえる時に使われるベタベタとした餅のよう物質のことで、主にモチノキの樹皮から作られています。このトリモチに捕まるとベトベトがくっ付いて来て、なかなか取れません。執着も何度も振り払ってもベトベトと、くっ付く粘着質な念いに似ています。「楽しいこと、嬉しいこ...
人間はチンパンジーと変わらない?

人間はチンパンジーと変わらない?

万物の霊長と言われる人間の遺伝子は2万2000個と言われています。数だけの比較であればハエの倍程度、魚やネズミとほとんど同数です。また人間とチンパンジーの塩基配列の違いは、たった1.2%にしか過ぎないと言うことも分かっています。と言う事は人間とチンパンジーは98.8%は同じ生き物だと言う事です。人間同士の個体差で見ても、個人によって意味のある違いは、ゲノムの塩基配列千個につき五個くらいである事が分かっています。と言う事はノーベル賞を取った人も、東大を主席で卒業した人も、宇宙飛行士となって宇宙遊泳した人も、遺伝子的な違いは0.5%程度し...