職人の勘

職人の勘

日本には多くの伝統技術が未だに続いています。工芸関係もそうですが、建築、食品加工、武道にも、意思は引き継がれ今も多くの方々がその念いを引き継ごうと努力を重ねておられます。こうした意識、技術の伝承は一朝一夕に習得出来ないがために、そのバトンタッチが上手く行かなかった事もあるようです。例えば刀鍛冶が良い例で、名刀と呼ばれる刀の殆どが平安時代から室町時代に作られましたが、その刀身の美しさ、柔軟性と強靭性の再現は、「現代の技術をもってしても再現不可能」とされるほどでした。当然、室町時代以降も刀は作られましたが、名刀と呼ばれる作品は段々と少なく...
第六感

第六感

シックスセンスと言うと映画を思い出す方もいらっしゃるでしょう。なかなか秀逸の映画でした。最後のオチが見事でしたね!シックスセンスは日本語に直すと第六感となります。第六感は直感、霊感、インスピレーションと同様とされています。そういう話をすると、皆さんは「いやいや、私には第六感なんて無いです。」と言いがちですが、一日における大半の判断は直感で決断しているはずです。「今日はこの服を着て行こう」から始まり「いつもならこの道を右に曲がるけれど今日は直進しよう」とか、決断の内の半分以上は、その日の気分や直感で動いているはずです。一日に発している言...
ピオレドール賞

ピオレドール賞

「登山家のアカデミー賞」と言われる「ピオレドール賞」を3回も受賞した日本人がいます。平出和也さんは、アルパインクライマー(高難度登山者)でもあり、山岳カメラマンの現在45歳の方です。彼はこれまでに多くの高峰を登頂しておりますが、彼の本当の凄さは、誰も登った事がない「未踏ルート」から登頂する事にあります。山道は既存ルートから外れないことが鉄則ですが、彼はそれでは飽きたらず、わざわざ誰も行かない様な道を自分で切り開き登って行きます。もちろん、それだけに危険が伴いますが、入念の準備とシュミレーションに則した訓練で、それをカバーして行きます。...
タイパ

タイパ

最近は何でも略して表現するので、オジサン達は耳には入るけれど意味が直ぐには分からない時が結構あります。(笑)タイパもその一つです。タイムパフォーマンスの略なのだそうです。時間効率が悪い時など「それはタイパが悪いから後回しだね!」とかのように使うようです。最近ではYouTubeなどの動画も1.5倍速や2倍速で視聴している方が結構いるようなのですが、やった事がない私には新鮮な驚きがありました。2倍に早めれば二分の一で動画が観れる訳ですから、効率は2倍になります。同じように、どんな仕事も速度が2倍に上がれば、時間は半分になるのですからタイパ...
シュンペーター

シュンペーター

ヨーゼフ・シュンペーターは、経済理論の概念として「企業家」、「イノベーション」、そして「創造的破壊」という多彩な考え方を生み出しました。シュンペーターとドラッカーの父親アドルフ・ドラッカーとは古くからの親友だったこともあり、ジュニア(ピーター・ドラッガー)は、シュンペーターから大きな影響を受けていたのです。シュンペーターはオーストリアの経済学者でイノベーションと言う言葉を最初に使った人物とされています。彼はイノベーションの定義を「価値の創出方法を変革して、革命をもたらすこと」としています。これは具体的にはどんなことを意味するかと言うと...