言論の質

言論の質

現代社会は、言論の自由に基づく権利の行使によって、権力者の首をすげ替える事ができる「永久革命」の社会ではありますが、「言論の質のチェックはどのようにするのか?」という問題は残っています。言論機関の権力については、日本国憲法には何ら規定されていません。「言論機関、報道機関はどれだけの権力が保障されているのか」ということについては、明記されていないが為に、今のところ無制限の状態になっています。「真理という観点から見たときに、報道の姿勢や言論の方向は正しいのかどうか?」という事については野放し状態です。教育は、そうした言論や学問の方向性の下...
人間は幸福を目的とする

人間は幸福を目的とする

アリストテレスは「人間は幸福を目的とする」と言いましたが、幸福になる為には、色々な行動、言動、活動に対して、自由が与えられなければなりません。同じ様に、チャンスも平等に与えられなからば、幸福になる機会が偏ってしまいます。例えば、学校を選択する自由、意見を発表する自由、職業を選べる自由、どこへでも移動できる自由などがなければ、私達は籠の中の鳥達の様な、制限された自由とチャンスのみになってしまいます。当然、幸福も限られたものにならざるを得ないでしょう。チャンスが平等になされたら、その結果においても公平でなければいけません。「チャンスが平等...
動物農場

動物農場

1900年代に活躍したジョージ・オーウェルの著作に「アニマル・ファーム(動物農場)」という作品があります。農場で人間に飼われている動物たちが反乱を起こす物語です。その小説で鶏は「私達雌鶏は、本当は雛を育てたいのに、毎日卵を産まされて、栄養価が高いので人間に食べられている。それだけの犠牲を払っているのに、人間は卵を産まない。けしからん!」というような事を言います。また牛は「私達牝牛は牧草を食べたり水を飲んだりして、毎日ミルクを出している。それを牛乳として飲んだり、チーズやバターに加工したりして、人間の役に立っている。しかし、人間は搾取す...
煉獄

煉獄

「煉獄(れんごく)ってなに?」と、依然鬼滅の刃の映画が大ヒットした時に、よく質問されました。ローマはカエサルの時代、ゲルマン民族へのキリスト教の布教の際に、「イエスを信じる者は天国へ行くが、信じない者は地獄へ堕ちて二度と天国には戻られない」と言う伝道の仕方をしておりました。そうしていたところ、ゲルマン人から「ではイエスが生まれる前の先祖達は、皆んな地獄なのか?」と言う疑問があがり、伝道者達は苦し紛れに「イエス以前に亡くなったもの達は、煉獄という天国でも地獄でもない世界におり、子孫がキリスト教の信者になった時に、煉獄から天国へ上がれるの...
人間とは?

人間とは?

最近「人間学」という言葉をよく見るようになりました。「人間学とは、人間とは何か?を様々な角度から探求する学問」という定義がなされていますが、「届きそうで届かない」もどかしさを感じる学問のような気がします。人間の外見を科学的アプローチから観れば「医学」になるでしょうし、思想や考え方など心的面から観察すれば「心理学」や「哲学」にもなっていくでしょう。「人間の外見にソックリなロボットは人間であると言えるのか?」と言うようなテーマの映画もありましたが、果たして映画の結論の様に「感情のある無し」で人間かどうかを判断できるのでしょうか?人間そっく...