執筆者 西村 | 2025年05月23日 | 雑記帳
「四書五経」とは、儒教において重要な経典として尊重された書物の事を指します。四書とは,『大学』『論語』『孟子』『中庸』。五経とは『易経』『詩経』『書経』『礼記』『春秋』の事を言います。儒学の中心は、はじめは五経だけでしたが、宋代の朱子学が「四書を基本におき、五経も学ぶべき」と言い始め、「四書五経」となり役人や教育に関連する仕事をする人達の学ぶべき書籍となりました。儒学を学んだの中には賢人偉人も多く輩出され、安井息軒、中江藤樹、貝原益軒、林羅山、伊藤仁斎、荻生徂徠、渋沢栄一など、そうそうたる顔ぶれが日本人儒学者におります。しかしながら残...
執筆者 西村 | 2025年05月18日 | 雑記帳
孔子様が「論語」や「大学」あるいは「礼記」で語りたかった中心が何であるかと問われたならば、きっと「仁」であるとお答えになるのかと私は思っております。仁とはつまり「人をいたわる心」であり「慈愛の心を持って生きよ」という事なのでしょう。孔子様の色々な教えはありますが、「どうやったら小さな家庭の幸福がなせるのか」から「社会のまとまり」「国家の統一」「秩序の安定」「平和と人々の繁栄がどうしたらやって来るのか」を論理的に作り上げていった思想だと思われます。個人的には「仁の思想」を持ちながらも、君主であれば「理想的な天子でなければならない」という...
執筆者 西村 | 2024年07月31日 | 雑記帳
李登輝元台湾総督は「日本の思想は、孔子の思想を超えている」と常々言っていたそうです。彼の言うとおり、日本には「武士道は死ぬ事とみつけたり」と山本常朝の「葉隠」に書かれてますが、孔子は論語の中で「あの世の世界」について書いていないし、それを問われたら「未だ生を知らず、焉んぞ死を知らんや」(未だ、この人生を生きると言うことの意味を分からない自分が、どうして死後の世界の事が分かるだろうか)と言っていました。もちろん死ぬことが目的で生きている訳ではありませんが、日本の侍たちは常に自分の死の事を考えた上で「自分は正しく生きているか?」「他人の人...