ユングもフロイトと同じように「夢の解釈」をするのですが、彼の業績は「広大無辺な無意識の世界を開拓した」と言うところにあるのではないでしょうか。
彼は幽体離脱体験をして「宇宙即我」の悟りを得たようです。
ユングは、一種の新興宗教的な雰囲気を漂わせながらも、キリスト教では新宗教をつくれないので、その代わりに「心理学」と言う学問で、「キリスト的新宗教」を世の中に問うたのではないかと思われます。
また彼は、人類が共有する「元型」的な無意識のようなものについて、「元型論」と言う書籍の中で説いています。
「元型」とは、今風で言えば「アカシックレコード」のようなものでしょう。
「人は無意識において繋がっている」と言う思想ですが、「人類は等しく、みな神の子」と言うキリスト教的な教えが正しいと、学問的に突き詰めていった心理学者がユングでした。
おそらく彼は、元型論の中に「人類の未来的宗教」を見たのかも知れません。