「私、色々悩みがあって…」と言う方のご相談にのっていて気がつくのですが、お悩みの大半が対人関係絡みがほとんどだと言う事です。
従って「世の中の人数が減れば減るほど、悩みも少なくなって行く」と言った心理学者もいるくらいに、私達は人間関係でのトラブル、価値観の違いの連続で、色々な悩みを抱えていきます。
昔から、出家したり、山に籠って仙人みたいな生活をする人達が出て来るのは、集団生活から逃れて一人になったら、悩みから解放されて楽になるからでしょう。
そして、他人の心を推測することに労力を使うのではなく、自分の心の声に耳を傾けることで得られる「充足感」を味わえるわけです。
ただ、長い間人との接触を絶っていると、寂しさと共に成長感が無くなって来るのも事実です。
「こんな山奥に一人で生きていて、何になろうとしているのか?このまま朽ち果ててしまって良いのだろうか?」
こうした疑問が生まれて来ると、煩わしいけれど人との関わりに有り難みを感じて来る人達もいます。
そうして、また悩み苦しみ、何かを学び成長して行きます。
つまりは「人との葛藤、悩みがない所には成長や発展はない。」と言うことなのですね。
ですから「小さき人は山に住み、大聖人は街に住む」と昔から云われるのでしょう。