「この宇宙で最も危険な物質は何だと思います?」と訊かれたら、多くの方が「核物質」と答えるかも知れません。
しかし、それよりも怖い物質が存在すると言われています。
その物質は「ストレンジ物質」と呼ばれ、触れた物質を全て自分と同じ「ストレンジ物質」に変えてしまうのです。
つまりは、人間どころか地球や太陽すら、それに触れると、ストレンジ物質に変わってしまうというのですから、究極の破壊物質です。
どうしてそうなるのかと言うと、通常の物質(陽子や中性子)は、アップとダウンの2種類のクォークで構成されていますが、ストレンジ物質は同数のアップ、ダウン、ストレンジの3種類のクォークが結合しています。
ですので、ストレンジ物質に触れた通常の原子核は瞬時に分解され、ストレンジ物質の一部に変換されてしまいます。
それが連鎖的に変換が広がるため、最悪の場合は地球全体を小惑星ほどの大きさの塊に変えてしまうとも言われています。
しかし、この物質は地球上には存在せず、現在の物理学では中性子星のような極限環境でのみ存在可能とされています。
極めて高い密度と圧力を持つ中性子星の中心核には、ストレンジ物質が存在する(または星全体が「ストレンジ星」である)という説が有力です。
宇宙を飛散するストレンジ物質の破片は「ストレンジレット」と呼ばれ、ダークマターの候補の一つとしても研究されています。
